No.4私がまぐろでんきを
はじめた理由

私がまぐろでんきをはじめためた理由 石橋悠

こんにちは。FISHSTANDの石橋悠(はるか)と申します。まずは自己紹介をさせてください。

神奈川県三浦市のまぐろ問屋三崎恵水産の2代目となる夫と結婚し、3人の子どもを出産、子育て中心の毎日を送っていました。元々料理や手仕事が好きだったのと、子どもたちのための食を考える上で、素材のいい調味料や食料品を取り寄せて、友人とシェアしたりする日々。

好きが高じて、自宅の玄関先の土間で小さな食品店を開き、同じような食への考えをもつお客さんが集まってくれました。でも、便利な加工食品には取り寄せたいものがほとんどなく、無添加で美味しくて手軽に食べられるものを探していました。

そのうち、「せっかくまぐろ屋に嫁いだのだから、まぐろを使って子どもたちが安心して食べられるものを作ってみよう」と自家製ツナを手作りするようになりました。すると友人たちから「作り方を教えほしい」というリクエストが。気がついたら、自家製ツナ作りワークショップを開催するようになっていました。

ここまでは、自分の趣味の世界でした。

まぐろコンフィの製造風景
これは現在の、まぐろコンフィの製造風景。手作業で一つひとつ作ります。

2015年頃でしょうか。三崎まぐろを使ったプレミアムなツナを商品化したらどうか、という話が持ち上がり、さまざまな人の協力のもと、FISHSTANDの商品第1号「まぐろコンフィ」がうまれました。

商品を作って販売するということは、もう趣味とはいきません。仕事であり、社会的責任も伴います。

本当にいい素材の魚
商品開発は本当にいい素材の魚と調味料を使い試行錯誤を繰り返しようやく商品化します。

そこで私は、これまで消費者サイドとして気にしていたこと。「添加物や化学調味料を使っていないか」、「過剰生産や廃棄処分をしていないか」、「自然環境への負荷に配慮しているか」などを生産者サイドとして取り組みたいと思いました。

今、海の命の恵をいただく商売をする上で、さまざまな課題があります。地球温暖化、海洋資源の保護、海洋プラスチックゴミ、フードロス問題などなど。
趣味として自家製ツナを作っていた時と、仕事としてFISHSTANDを運営している今と、大切なことは変わっていません。

「子どもたちへ安心できる食文化を手渡したい」という気持ち。そのために、日常の生活の小さな選択一つひとつに、できることからアクションしていくということ。

命の循環に感謝するアクション 命の循環に感謝するアクション

最近自宅の庭でにわとりを飼いはじめ、毎朝うみたて卵をいただいくのも、命の循環に感謝するアクションのひとつです。

次世代の未来のために、家庭でできることはたくさんあります。

エネルギーの問題でいうと、家庭で使うエネルギーの50%以上は暖房や給湯、調理の熱エネルギーと言われています。
我が家では、太陽熱温水器で給湯し、地元の間伐材を使って薪ストーブで暖をとっているんですが、電力は申し込み一つで簡単に自然由来のエネルギーに切り替えることができます。

他にも、近隣の有機農家さんの野菜を定期購入したり、ビールは地元の酒屋さんから配達してもらい、瓶を返却する。リサイクルよりリユースの方が省エネ率が高いですし、野菜の梱包に使うプラ袋も不要です。日々の消費のその手前にある営みに思いを馳せる。買い物は投票活動、一人ひとりが消費の在り方を変えていけば確実に社会は変わります。

『まぐろでんき』は、自然エネルギーを選択するという日常の小さなアクションです。
これからも小さなアクションを積み上げて、自然環境を守るための大きなアクションにしていきたいと思っています。

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